スターオーシャン2台詞集 レナ篇 その8
エナジーストーンを求めて
ヒルトン
- 兵士「ご苦労様です、レオン博士!
- レオン「用意はできてる?
- 兵士(船を見て)「このとおり、バッチリであります!
- レオン(レナたちに向かって)「あと、ボクたちは…。ホフマン遺跡に行ける?
- レナ「(選択肢で)準備万端! 出発しましょう! /いや、準備がまだよ。
ホフマン島
- 兵士「ヒルトンに帰りたい時は私にお申し付けください。
- レナ「分かりました。
ホフマン遺跡
入り口
- レナ「行き止まりね…。
- レオン「まあ、お姉ちゃん達じゃ、そう思うのもしょうがないな…。まあ、こんなのボクにかかれば、2秒もあれば開くけど…。
- レナ(ぐちゃ)
- レオン(ドアに向かって)「ほら、よく見てごらんよ。この丸いのを押せばいいのさ。(左ボタンを押す)
- レオン(?)「あれ?
- レオン(! )「あっちだ!(右ボタンを押す)
- レオン(汗・汗)「やっぱりあっちかな?(左ボタンを押す)
- レオン(汗)
- レナ「開かないじゃないの。
- レオン(汗・レナを向いて)「き、今日はちょっと調子が悪いだけだよ。いつもならこんなの簡単に…。(!)分かった! 一緒に押すんだ。お姉ちゃん、あっち押して。
- レナ(ぐちゃ)「しょうがない人ね…。(右のスイッチに向かう)
- レオン「行くよ。せーの!
同時に押す。扉が開く。
- レオン「ほら、これで先に進めるよ。ボクが開けたんだ。
- レナ(…)
鉱石採取
- レオン(進み出て、仲間に向かって)「見て見て! 見つけたよ! これだよ、ボクが見つけたんだ!
- クロード(レオンに向かって)「みんなで協力してここまで来たんじゃないか。
- レオン(…)「まあ、君たちには及第点をあげてもいいな…(山に登る)。
- クロード(ぐちゃ)「ナマイキな奴だなあ…。
- レナ(クロードを見て)「あら、ちょっとくらいナマイキの方がカワイイのよ。
- クロード(レナと共にレオンを向いて)「レオン、あんまりそっちに行くなよ。
- レナ(!)「ペンダントが…。
- クロード(レナを向いて)「えっ?
- レナ「うっすらと光っているような気がする…。
- セリーヌ「ここにある鉱物のせいじゃありませんの?
- レオン(振り返って)「ねえ、お姉ちゃん、早く鉱石を採って帰ろうよ。
魔物が、レオンの背後から現れる。
戦闘終了。
- レナ「みんな、大丈夫?
- クロード(レナに向かって)「ああ、なんとか…。(!)あれ、レオンは?
- レナ(?)「さっきまで一緒に戦っていたのに…。
レオン、出てくる。
- 2人(!・レオンの方を向く)
- レオン(汗)
- レナ「どうしたの、レオン。戦闘が終わった途端、いなくなって…。
- レオン(汗)「だって…。本でも見たことない怪物だったんだもん…。
- クロード「なるほど。そういうのには免疫がないってわけか…。
- レオン(怒)「なんだよぉ!
- レナ(クロードを向いて)「さあ、クロード、鉱物を採って帰りましょう。
- クロード(レナに向かって)「そうだな。
クロード、鉱石を採りに行く。
エナジーストーンを手に入れた。
- クロード「これでよし、と。
- クロード(振り向いて)「レナ、ペンダントはどうなった?
- レナ「今はなんともないわ…。
- クロード「やっぱり、ここにある鉱物と反応したんじゃないか?
- レナ(…)
- クロード「今度は遺跡の鉱物か…。実際は何が引き金になっているんだろう。
- クロード(レオンに向いて)「ほら、レオン。(レオン、クロードの元へ寄る)お前が探していた鉱物だぞ、しっかり持ってろよ。
- レオン「う、うん。
レオンに鉱石を渡す。
- クロード(レナを向いて)「海岸で兵士の人も待ってるからな。さあ、行こう。
船に乗る
- 兵士「帰っていらしたのですね。それで、成果は?
- レオン「バッチリだよ。鉱石は採取した。これでラクールホープは完成したも同然だ。
- 兵士「さすがレオン博士!
- レオン「ふん。
レオン、立ち去る。
- 兵士(汗)「えっ? あの、レオン博士は何かあったのですか?
- レナ「いや、別になかったと思うけど…。
ヒルトン・その2
- 兵士「お疲れさまです、レオン博士!
- レオン「だから、いっているじゃん。ボク一人だって余裕なんだから。
- 兵士(…)「では、一刻も早く、ラクール王に鉱物を届けてください!
- レナ「分かりました。
ラクール城・その4
ラクール城城下町
- 兵士「レオン博士、いかがでしたか!
- レオン「結果は上々だよ。王様に報告しに行かなくちゃならないから、長話はしてられないんだよね。
- 兵士「はっ! 失礼いたしました!!
ラクール城受け附け
- 受付の兵士「レオン博士、王様もご両親もお待ちかねです。
- レオン「うん、急いで王の間に行くよ(レナを向いて)「そういう事だからお姉ちゃん、寄り道なんかしないで王の間に行こうね。
謁見の間
- 兵士「レオン博士、お待ちしておりました。
- レナ(レオンに向かって)「どこでも『
レオン博士
』なのね…。
- レオン(レナを向いて・…)
全員、玉座に向かう。
報告
- ラクール王「おお、レオンご苦労であったな。それで、鉱物の方はどうじゃった?
- レオン(進み出て)「この通りです。ちゃんと手に入れてきました。
- ラクール王「おお! さすがはレオンじゃ! よしフロリス、マードック、さっそくラクールホープに装着する作業に取りかかってくれ!
- マードック・フロリス(王に向かって)「分かりました。
- レオン(フロリスを見て)「ねえ、本物でしょママ?! ボクが取ってきたんだよ?!
- フロリス「レオン、王様の前でしょ。きちんとなさい。
全員、レオンの方を向く。
- レオン(…)
- マードック「では王様、我々はラクールホープの最終制作と調整に取りかかります。レオンも一員ですので、われわれと行っても構わないでしょうか?
- ラクール王「うむ、そうしてもらおう。
三人、退室する。
レナ達への依頼
- ラクール王「さて、そなたたちの処分じゃが…。
- レナ(!・王に向き直って)「処分って、どういう事ですか!
- ラクール王(玉座から降りて)「まあまあ。そういきり立つものではない。我々はそのたたちの事を調べ、すでにそなたたちがクロス王より正式に許可を得てソーサリーグローブの調査を行っている者たちである事を認めておる。
- レナ「なるほど。少しは疑われていたわけね。
- ラクール王「もう疑っておるわけではない。それ以上にそなたたちが信頼するに足る人物である事を認めておるくらいじゃ。
- クロード(…)「それで王様は、僕たちに何をお望みなんですか?
- ラクール王「ほう、察しがいいな。実はそなたたちの実力を見込んで、現在前線基地で交戦中のわがラクール軍にぜひとも助力を願いたいのだ。
- レナ(?)「前線基地ですか?
- ラクール王「前線基地が現在魔物軍に攻められている事は知っておろう。これでは前線基地からエル大陸に向けて船を出す事すらかなわない。強力な武器でもない限り、船隊を組んでエル大陸に進軍する事は不可能に近いのだ。
- レナ「なるほど。ラクールホープができるまでの時間かせぎですね?
- ラクール王(!)「さすがはクロス王が見込んだ勇者たちだけはあるな。共にエル大陸に渡る仲間に頼もしい友ができて、わしは嬉しいぞ。
- レナ「私たちには他に方法もありません。それにラクール大陸が魔物に侵攻されているのを黙って見ていられるほど、無神経な人間でもありませんしね。
- ラクール王「うむ。交渉成立としようか。ではさっそく前線基地に向かってもらいたい。
- ラクール王(玉座に戻って)「期待しているぞ、お主たち。
前線基地
司令部
- レナ(!)(列に入る)
- 総司令官「ようこそ、わが前線基地本部へ。新たなる心強い味方が一人でも増える事はうれしい事だ。
- レナ「ありがとうございます。
- ディアス(!)(レナを一瞬見る)
- 総司令官「明日以降もラクール王が新たな戦士を送って来ることと思う。あなた方は選ばれた強者だ。ぜひ魔物軍を蹴散らしてもらいたいと思う。
- ディアス(…)「味方の戦況はよろしくないんですか?
- 総司令官(?)「どうしてかね?
- ディアス「今までラクールが戦士を雇うなんて話、聞いた事がありませんでしたからね。
- 総司令官(汗)「ギク。そ、そんな事はない。ただ魔物軍を叩くには徹底的に、と思ってな。
- ディアス「では、そうしておきましょうか。
- 総司令官(汗)「き、今日はこの位にしておこうか。明日は朝が早い。各自体調を整えておくように。
廊下
- レナ「見た? クロード! ディアスがいたわ!
- クロード「ああ、ディアスがいたね。(…)
- レナ「どうしたの? あんまりうれしそうじゃないわ。
- クロード「いや、うれしいけど、何か腹立たしい気持ちもある。フクザツな気分なんだ…。
- レナ(俯いて)「そうね。そうなのかもね…。
- クロード(汗)「ごめん、へんな事言って。
- レナ「ううん。私もそうかも知れない。2年前勝手に村を飛び出していったまま、村のみんなを今も心配させているディアスは少し腹立たしいけど、会うとやっぱり私はうれしいものね。
- クロード「レナ、1つだけ聞きたい事があるんだ。
- レナ(?)「なに?
- クロード「ディアスはなぜ、村を出て行ったんだ?
- レナ(俯いて)「それは…。
- ディアス「聞きたいか?
- レナ・クロード(!)
ディアス現れる。二人、ディアスに向く。
- ディアス「久しぶり…でもないかな。武具大会で会ったばかりだからな。
- クロード「よく会うな。
- ディアス「俺たち自身が引き合っているのか、だれかさんが引き合わせているのか…。(レナを見る)
- レナ(汗)「え、私?!
- ディアス「まあ、どちらにしろ、俺は戦いの中に身を置こうとしている内に 自然とこうなっていただけの事だ。お前もそれだけの事じゃないのか?
- クロード「僕は…。
- ディアス「ソーサリーグローブの調査か。それもいいだろう。しかしそれは、常に戦いの渦の中心にあるとも言えるんじゃないか?
- クロード(!)
- ディアス「そんな事をしながら、『
本来は戦いを好まない
』などというのは止めてほしいからな。
ディアス、立ち去る。
- クロード「僕だって、こんな星に飛ばされてなけりゃ。
- レナ(振り返って)「クロード?(…)あの、ごめんなさい。ちょっとディアスに話す事があるの。ディアスがあんな風に話すの、初めて見たから。
- クロード(?)「どういう事だい?
- レナ「クロード、あなたはディアスに何かを気付かせているわ。それが私には分かるの。
- クロード(…)「気付かせているって…。
- レナ「私はディアスの『妹』ですもの! まかせて!
レナ、クロードのもとを去る。
外にて
- レナ「ディアス、話があるの。
- ディアス(?)「俺に話す事があるのか?
- レナ「ええ、きっとたくさんあるわ。
- ディアス「フシギだな。そう言われても、昔のようにイヤな気持ちがしない。
- レナ「それって、クロードのおかげだと思わない?
- ディアス(…)「彼は、俺やお前の前で強がって見せているが、時々俺よりも孤独に見える。まるで今まで住んでいた家から突然引きはなされた子供みたいにな。
- レナ(?)「クロードが?
- ディアス「理由は分からない。ただ、急にだれよりも一人ぼっちになったように見える。自分の知っていた物や人、そういうものが何もかも無くなって ぼう然となった人に見えるんだ。
- レナ「私たちといるのに、クロードはずっと一人ぼっちだって言うの? (?)ディアスはクロードが、キライ?
- ディアス「さあな。好きじゃない事はたしかだが、キライでもないらしい。あいつは弱くて一人ぼっちなくせに、必死になって仲間を守ろうとしている。俺には出来ない事だ。
- レナ(…)「ディアス…。
- ディアス「俺だったら仲間なんぞほっとくがね。あいつは助けないと気が済まないんだろう。たとえ自分が傷付いてでも、あいつはお前を守り抜くだろうな。
- レナ(汗)「そんな、私…。
- ディアス(レナに寄って)「レナ、お前はあいつのそばにいてやれ。もちろんそれもお前の自由だと思う。だが俺のそばにいるより、お前は安全だ。
ディアス、立ち去ろうとする。
- レナ「ディアス、待って!
- ディアス「どうした?
- レナ「ディアス…あの…
「何でもない」と言う。
- レナ「ううん、なんでもないわ…。
- ディアス「何だ、変なやつだな。
ディアス、立ち去る。
- レナ「私、大切な事を言いそびれたのかも、知れないわ…。
外に出ようとする
丘に上がる
- クロード(!・レナを向く)
- レナ「クロード、あのね…。
- クロード(!)「レナ、ディアスが村を出た理由を、僕はまだ聞いていない。
- レナ(…)「ディアスの家族が、山賊に襲われて殺されたからなの…。
回想
家族が野盗に襲われる。
元の場面
- レナ「奇跡的に助かったのはディアスだけだった。(後ろを向き、俯いて)ディアスはそれからずっと、助けられなかった両親の事、妹のセシルの事で自分を責め続けている…。
- クロード(?)「レナを『妹』って言っているのは?
- レナ(振り返って)「セシルとはずっと仲良しだったわ。本当の姉妹みたいに仲良しだった。ディアスも、本当のお兄さんみたいだった。…あんな事になるまでは。
- クロード「ごめん。聞くべきじゃなかったんだ。
- レナ「いいえ。聞いてほしかったわ。クロードには聞いてほしかった。
- クロード(…)「レナ。
- レナ「ディアスも、聞いてほしかったと思っているわ。あなたになら…。
- クロード「レナ、僕は『光の勇者』の言葉から始まってここまで来てしまったけど…。
- レナ「クロード…
- クロード(レナの傍に寄って)「僕は君を守るよ。きっとそのためにここにいるんだ。
- レナ(クロードに寄り添って)「クロード…。
翌日… (魔物の襲来)
廊下に出る。
- 兵士「ま、魔物の群れがぁ~!!
- レナ(!)
- クロード「レナ 助けに行こう。
丘の上にて
- レナ(!)
- シン「ほほう。まあまあの歓迎だな!! まだ歯向かうつもりか!! ! まあ、ほんの少しの間遊んでやろう!! ! 愚か者諸君! 死ね!! !! !! !
戦闘中断。
- シン「くっ…、今日の所はこれで引き上げてやるが、次回は容赦しないぞ…。
シン、逃亡する。
- レナ「あっ…。逃げられちゃった!
- 副司令官(!)(近寄って)「いや、よくやってくれたよ。相手も予想外の展開におどろいたはずだ。
- レナ「また、やって来るでしょうか?
- 副司令官「こちらとしては、敵の出方を待つしかないな…。
- 兵士「副司令官どのー!
- 全員(!)
- 兵士「ラクール王国から伝言が届きまして、エナジーストーンが完成したそうであります!
- レナ・副司令官(!)
- 副司令官「何と、そうか!
- 兵士「一日も早く前線基地に届ける予定だとの事ですので、それまでなんとか持ちこたえてほしいとの事でした!
- 副司令官「うむ、ならばわれわれも、最大限の力で敵に臨まなければならないな!
- レナ「これでラクールホープが、本当に完成する…。
数日後… (魔物の再襲来)
- 兵士(?)「魔物が前線基地を襲ってから何日になる?
- 兵士「兵士はどんどん救護室送りになるばかりだしな。
- 兵士「後発隊の戦士が数多く送り込まれてきても、実際に役立つ戦士はその半分もいないというし…。
- 兵士「エナジーストーンはどうなったんだよ。完成したって話なのに、なぜ届かないんだ?
救護室
- レナ(!)
- 兵士(汗)「大変です、また北の空に魔物の群れが!!
- レナ(!)「みんなはもう応戦に行ったですか? (誤植?)
- 兵士(汗)「はい、動ける者のほとんどが準備を整えて出て行きましたが…。出来る限りのご協力おねがいいたします。それでは。
- 看護婦「また、お力を貸してください。魔物の群れが接近中です。お願いいたします。
再び丘の上にて
- レナ(ディアスに向かって)「魔物の群れは?!
- ディアス(レナを向いて)「すぐには来ないな。だが、10分はかからないだろう。
魔物の群れが襲ってくる。
- レナ(!・ディアスに向いて)「相手が多すぎるわ。私たちだけじゃ抗戦できない…。
- ディアス(レナに向かって)「仕方がないだろう? できる限りの事はしないとな。
- レナ(…)「結局私たちは時間稼ぎのコマ、ってわけね。
- ディアス「必ず生き残れよ。
- レナ「ディアスもね。
- レオン「ムダな戦いは、必要ないよ!!
- 全員(!)
全員、レオンの方を向く。レオン、駆け上がる。
ラクールホープ、発射
大砲発射・魔物陣粉々に!
レオン、降りる。
- 兵士「今のは…何だ?
- 兵士「ラ、ラクール…ホープ?
- レオン「いかがでした? みなさん? これがラクールホープの威力です!
全員、レオンの方を向く。
- 兵士「…勝利だ!!
- 兵士「われわれの、勝利だ!!
- 兵士「ラクールホープがあれば、勝てるぞ!!
- レナ「レオン!
- レオン(振り向いて)「どう? あれがラクールホープだよ。スゴイだろう?
- ディアス「ほう。あの武器は、お前が作ったのか?
- レオン「そうだよ。でも、あのていどの武器だったら、2日もあればできちゃうけどね。
- レナ(…)「相変わらず、自信たっぷりね…。
- レオン「だって、本当の事なんだもん。
- レナ(ぐちゃ)
- レオン(!)「そういえばお姉ちゃん、パパとママがお姉ちゃんたちに話があるんだって。聞いてみてよ。
新たな依頼
前線基地
廊下にて、二人現れる。
- レナ(!)
- マードック「あなたたちは確か、レオンと一緒にホフマン遺跡に鉱物を採取に行った…。
- レナ「はい、そうです。
- マードック「ちょうど良かった。あなたたちを探していたんですよ。
- レナ「ええ、そう聞きました。どういう事ですか?
総副司令官、レオンとディアス現れる。
- フロリス「ラクール王がラクールホープ完成の機を見て、一気にエル大陸に攻め込もうとしています。そこでぜひともあなたたちの助力を借りたいとの事なのです。
- レナ(!)「エル大陸に攻め込むんですか?
- マードック「ええ。ラクールホープが完成してしまえば こっちのものですからね。一度われわれはラクール城に戻り、作戦を立てる事になります。もちろんあなた方にも来てもらいます。
- クロード(?)「前線基地の守りはだいじょうぶなんですか?
- フロリス「われわれがもどってくるまで、ここにラクールホープを設置しておきます。魔物軍もバカではありません。しばらくこちらの様子を見ようとするでしょう。もしかすると自分たちが不利と見て、すでにエルリアでろう城する構えを見せているかも知れませんよ。
- レオン「て、ワケさ。もうボクらが勝ったも同然なんだよ。
全員振り向く。
- レナ「勝ったも同然…。
- マードック「とはいえ時間はありません。総司令も副指令もさっそくラクール城に向かいましょう。
レオン・ディアス含め、全員ラクール城へ。
ラクール城 謁見の間
- ラクール王「さて、そなたたちを今ここに招集したのは他でもない、いよいよエル大陸侵攻の時が目前に迫ったからじゃ。
- 副指令「ラクールホープも研究員の必死の努力により完成し、魔物のせん滅に対して絶大な効果を発揮しました。攻め込むなら今でしょう。
- マードック(仲間に向かって)「少なくともラクールホープの能力は示されたわけだ。相手に対するスキを与えず、一気に攻め込むのは正しいと思う。
- 総司令官「ヒルトンからエルリア沖に向けて艦隊を出港する手筈は整えてある。命令一つで、いつでも出発は可能となっておる。
- ラクール王「現時点で敵の本拠地はエルリアと推定されている。われわれが目指す地点もエルリアじゃ。
- 副司令「作戦はすでに決定しています。ラクールホープを積み込んだ戦艦でエルリア北西沖まで上昇し、エルリアそのものをラクールホープで一瞬にして焼き払うのです。
- レナ(!)「それでは、エル大陸にいる人たちはどうなってしまうんですか?!
- ラクール王「そう先を急ぐでない。何もエル大陸が見えた途端にラクールホープの照準をエルリアに向けるというのではない。始めに先発隊を大陸に送る事は作戦の内に入っておる。
- 副司令「エル大陸の人々の安否を確認し、安全な場所まで避難する方が優先です。その後にラクールホープをエルリアに向け発射します。
- マードック(仲間に向かって)「その間も必要とあれば、敵の群れに向かっては常に発射し続けていくがな。
- ラクール王「そなたたちに頼みたいのは 先発隊としてエル大陸に降りてもらう事じゃ。戦艦は最初の魔物の群れをラクールホープで焼き払い、エル大陸に接岸する。先発隊はそこで上陸し、国民の安全を確認する。
- 副司令「ソーサリーグローブの調査は、魔物との戦いが決着してから という事にしていただきたいと思っています。
- レナ「…分かりました。
- ラクール王「では決定じゃ。時間は待ってはくれない。さっそくヒルトンに移動し、ラクールホープを戦艦に積み込んで エルリア沖に出発してもらいたい!
ヒルトン
- ディアス「大ゲサな船出だな。
- レオン「ラクールホープを積んで出港するから、細心の注意が払われているだけだよ。あの威力のスゴさ、見たでしょ?
- ディアス「細心の注意を払っている割には、責任者がここでしゃべっていていいのか?
- レオン(ぐちゃ・汗)(両親のもとへ向かう)
- ディアス(レナとクロードに向いて)「どう思う? この戦い。
- クロード(!)「ラクールホープでエル大陸に侵攻する作戦か?
- ディアス「武器の威力という点では、勝算は俺たちにある。だが、敵がおとなしく降参すると思うか?
- クロード(…)「魔物の本当の実力が分からない。今までに遭遇した魔物は確かに全て倒してきた。だけど、魔物の真のボスがどれだけ強いのかも分からないし…。
- ディアス「慎重な意見だな。だが、俺もほぼ同意見だ。今まで俺たちの前に現れてきた魔物がすべてザコもいい所のやつらだったら? …そう考えると、勝敗は火を見るより明らかだ。
- クロード(?)「じゃあ、僕たちが必ず勝利するのはどうしたらいい?
- ディアス「決まってるだろ。敵のボスをぶったたき、二度と立ち上がれないようにしてやる事さ。
- クロード(進み出て・…)「お互い、勝利の知らせを持って再会できるといいな。
- ディアス(そっぽを向いて)「期待しないで待ってるさ。
- クロード(ぐちゃ)「なんだよっ! カッコ付けて言ってる時にっ!
- ディアス(クロードに向いて)「それだけの元気があればだいじょうぶだ。俺は前線基地でがんばってみるさ。
ディアス、立ち去る。
- レナ「ディアスが…行っちゃった。
- クロード(!・レナに向かって)「レナ?
- レナ(クロードに向かって)「分からないの。でも、もう会えないような気がして、ディアスに、もう、二度と…。
- クロード「まさか、ディアスに限って、そんな事…。
- 兵士「戦艦の出港準備をいたします! 乗船者はすみやかに乗船してください!
- クロード(…)「もう、行かなきゃ。
船の上
- 提督「もうすぐエル大陸北西沖じゃ。上陸の時は近いぞ。
- マードック「ラクールホープの準備は万端だ。いつでも敵を迎え撃つ事ができる状態だよ。
- 総司令官「まだ敵の姿は影も見えていませんが、どうしたのでしょうか?
- 提督「そろそろ絶対防衛線を越えるはず。油断は禁物だろう。
- フロリス「こんな場所にこの子を連れてくるなんて…。この子は将来、立派な科学者になってくれるんですから。
- レオン(ぐちゃ・レナに向いて)「お姉ちゃん…。
- レナ(…)
ラクールホープの敗北
- 兵士「船首前方に敵影発見! 空中部隊と思われます!!
- 全員(!)
- 提督(皆に向かって)「あわてるな! こちらにはラクールホープがあるのだ!
ラクールホープの用意を進める。
- マードック「フロリス、ラクールホープ砲撃準備開始!
- フロリス「はい! レオン、準備はいい?
- レオン「もちろんだよ、ママ! 充填エネルギー99.85%発射準備完了!
- マードック「よし! 発射ぁっ!
ラクールホープ発射する。しかし、魔物は攻撃をはじき返す!
- レオン「まさか…。そんな…。
- 提督「ラクールホープが…。効かない?!
- レナ(!)「こっちに来るわ!
戦闘終了。
- クロード「ケガはしてないか?
- 提督「だいじょうぶだ…。だが、われわれからの反撃が…。
ボス現れる。
戦闘敗北。
- シン「弱い! 弱すぎるぞ、貴様ら! さあ、海の藻くずとなるがいい!!
仲間たちを蹴散らす。
- レオン「あ、あ、あ…。
- 全員(!)
- シン「バカなやつらだ。その武器ごとおびきだされたとも知らないで。
- マードック「武器ごと…?! くそ…。
- シン「さて、どう始末を付けようか…。
- フロリス「レオン! 逃げるわよ!
全員、海に飛び込む。
- ストーンスタチュー「逃げられてしまいましたが…。
- シン「かまわん。どうせ生きてはいられまい。
- ストーンスタチュー「他の艦隊はほぼ制圧しました。生き残っているものはほとんどいません。
- シン「よし、計画通りだな。
魔物達、大砲に手を出す。
- シン「われわれに必要なのはこれだけだ。もはややつらに歯向かう手段はない。われわれの勝利だ。
エル大陸
夢うつつのレナ
- どうしよう…体が、沈んでいく…お母さん…
- 「レナ…。レナ…。」
- だれ? 私を呼ぶのは…。
- 「レナ…。」
海岸
レナ、目を覚ます。
- レナ「レオン…?
- レオン「よかった、お姉ちゃん、目を覚ましたよぉ…。
- レナ「…私に呼びかけていたのは、あなた?
- レオン「うん。
レナ、立ち上がる。
- レオン(?)「どうしたの? お姉ちゃん。
- レナ(レオンに向いて)「レオン、あなた私を名前で呼んでた?
- レオン(汗)「ええっ?! ボクずっと、『
お姉ちゃん、お姉ちゃん
』って言ってたよ…。
- レナ(目を逸らして)「じゃあ、私に呼びかけていたのは…。(レオンに向かって)ねえ、クロードは?
- レオン(…・俯いて)「…分かんない。ボクが気付いたら、お姉ちゃんが倒れてて、それで…。
- レナ(!・進み出て)「そんな! ウソでしょ?!
レナ、レオンに泣きつく。
- レナ(涙)
- レオン「お、お姉ちゃん?!
- レナ「ウソだって…、ウソだって言ってよぉ!!
- レオン「お、落ち着いてよ! まだお兄ちゃんは見つかってないだけなんだから。
- レナ「…じゃあ、探せば見つかるのね?
- レオン「う、うん。ボクたちがここにいる位だから、同じ場所に流されていてもおかしくないし…。
- レナ「本当に?
- レオン「う、うん。だからボクたちもここにいるよりはもっと安全な場所を探して移動した方がいいかも…。
- レナ(立ち上がって)「そう、ね…。ごめん…、お姉ちゃんどうかしてたわ。それより、ここはどこなのかしら?
- レオン「どうやらここは、エル大陸みたいなんだよ。
- レナ「エル大陸?
- レオン「戦艦の上で負けちゃって、流されてきちゃったみたいなんだ…。
- レナ(ボスに蹴散らされたのを思い出す)
- レナ「あの時、私たち負けたのね。それから海に落とされて…。
- レオン「ボクはママと逃げたはずなんだけど、気付いたら隣にお姉ちゃんが倒れてたんだ。
- レナ「…。
- レオン(目を逸らし、俯いて)「でもよかった。一人じゃなくって。
- レナ(座って)「…探しに行こう。クロードを。
- レオン(レナに向いて)「うん。探しに行こう。
レナ、立ち上がる。
- レオン「避難している人たちの場所を探して行くといいと思うよ。避難場所を探そうよ。
エルリア聚落
レナとレオン、あたりを見回す。一人の女性が寄ってくる。
- 女性「見かけない方たちですね。どこからの避難者ですか?
- レナ「実は私たちは船から落ちて、海岸に流されて来た者なんです。
- 女性「まぁ! 船から落ちて?!
- レナ「いえ、ええ、まあ…。
若者が来る。
- 若者「それは本当ですか? 不幸だなあ。ここはエル大陸だよ。
- レナ「やっぱり、そうだったんですか…。
- 若者「とにかく、ここはエル大陸の人間が避難所として形成した集落です。ここなら安全ですから、ゆっくりしていってください。
- レナ「ありがとうございます。
- 女性「ここでラクールからの助けを待っているのよ。あの人達ならわれわれを助けに来てくれるでしょうからねぇ。
- レナ(女性に向かって)「それは…その…。(若者に向かって)あと、一つ聞きたいんですけど…。私たちの他に、流されて来た人がだれか、来ませんでしたか?
- 若者(?)「さあ、オレは知らないが…。
- 女性(?)「私も見かけませんでしたねぇ。
- 若者「それから、あなたたちは新しく来た人たちですから、すぐにでも長の所に行ってください。
- レナ「あの、他に仲間がいるんです。その人が来てからではダメですか?
- 若者「そうですね。もう少し待ってみて、来なかったらあなたたちだけでも行ってください。お願いします。長には私から話しておきますので。
若者退く。レナ俯く。
- レオン「お姉ちゃん、だいじょうぶだよ。お兄ちゃんはきっと元気だって!
- レナ(顔を上げて)「そうよね。レオンだって辛いのに、私がこんなじゃしょうがないよね…。
クロードとの再来
レナが歩き始めたとき、クロード現れる。
- レナ(振り向いて)「クロード!!
- レオン(振り向いて)「お兄ちゃん!!
レナ、クロードのもとへと駆け寄り、抱き附く。
- レナ「クロード…。
- クロード「レナ…。
- レナ「一人で勝手に流されちゃって! 私とレオンが、どんなに不安だったか知らないで。(俯く)
- クロード「…ごめん。
- 女性(傍に寄って)「砂浜に倒れてたらしいわ。さっきここに着いたばかりなのよ。
- レナ(首を振って・クロードを向いて)「クロードのこと、ずっと心配してたのよ…。
- レオン(…)「…。信頼されてないね。お兄ちゃん。
- クロード(汗・頭を掻く)
- レナ(少し離れて、俯いて)「会いたかった…。だからそれだけでいいの。
- クロード「レナ…。
- レオン(下を向いて・ぐちゃ・二人に向かって)「2人の世界は十分分かったからさぁ。ボクの事も少しは考えてよぉ!
- レナ・クロード(!・ばっと離れる)
- クロード「はは…。ごめん。
- レオン「お兄ちゃん、助かったのってお兄ちゃんだけなの?
- クロード「分からない。僕は一人で流されていたんだ。周りにはだれもいなかった。
- レオン「そう…。
- レナ(クロードに向かって)「そうだわクロード、もし探している人がここに来るようなことがあったら、すぐにその人を連れて集落の長の所に来てほしいって村の人が言っていたの。
- クロード(レナを向いて・?)
- レナ「私もちゃんと話しはしていないの。きっと聞きたい事があるんだと思う。レオンの両親の事も聞きたいわ。
- クロード「ああ。
長の家
- 長(進み出て)「おや、あなた方は…。
- レナ(進み出て)「はい、探していた仲間が見つかりました。
- クロード「レナたちを助けてくれてありがとうございました。
- 長「それより、あなたの方はだいじょうぶか? 疲れているのなら、後で話してもいいが。
- 女(傍に寄って)「待って。あなたたち、もしかしてラクールから来たの?
- レナ・クロード(…)
- クロード「はい…。そうです。
- 女「やっぱり!! じゃあ、私たちを助けに来たって事よね?! それで、迎えの船はどこにあるの?
- レナ(女性を向いて)「それは…。
- 若者「彼らがどうしてここにいるかを考えれば、分かる事じゃないのか?
- クロード「すみません。
- 女「どういう事よ?
- 長「つまり、ラクールは魔物側に敗北したという事だね。
- レナ「ええ、おそらく。
- 女「そんな!
- 長(女性に向かって)「仕方があるまい。魔物が強すぎるのだ。ソーサリーグローブが落下して以降の魔物の強さは尋常ではない。
- クロード(頭を掻いて)「一つ、聞きたい事があるんですけど。
- 長「何かね?
- クロード「ソーサリーグローブが墜落した場所は、現在どうなっているんですか?
- 若者「最初はただの落下地点だった。しかし周辺に魔物が出現するようになってから、ソーサリーグローブ自体が魔物を生み出す母体そのものなのではないかとささやかれ始めた。
- 全員(!)
- クロード「母体そのもの…。
- 若者「ソーサリーグローブが落下したエルリアには、巨大なクレーターができたんだ。全くもってひどい有様だったよ。街が半分以上なくなってしまったんだからね。しかしそれでも今よりはマシだった。今じゃエルリアは魔物が徘徊する魔窟と化してしまったんだ。
- クロード「魔窟…。
- 長「エルリアはあっと言う間に魔物に侵攻されて、奴等の本拠地にされてしまった。もはや街は原型すらとどめていない。
- レナ「ひどい、どうして…。
- 女(皆の方を向いて)「何もかもソーサリーグローブのせいなのよ! あんなものが落ちてこなければ、こんな事には…。
- クロード(進み出て)「エルリアに、敵の本拠地があるんですね。
- 長(?)「そうだが? まさか…。
- クロード(さらに進み出て)「僕たちは、そのためにここまで来たんです。何もしないで黙って見ているほど、あきらめのいい人間じゃない。
- レオン「お兄ちゃん!
- 若者「君は、自分の言ってる事の意味が分かってるのか?
- クロード「もちろんです。僕たちはエルリアに行き、諸悪の根源となった何かを調べます。それがソーサリーグローブであれば、…破壊します。
- 女「ムチャだわ! そんな事無理に決まってるじゃないの!
- 長(振り返って)「いや、他に方法はないのかもしれん。われわれ人間側が対抗する術は、もはやそれしか残っていない。
- 女(後ろを向いて)「ですが…。
- 長「そのためにわれわれも武器を残したのではなかったか?
- 長(仲間に向かって)「あなた方がわずかな可能性であれ、それに賭けるというのであれば、われわれも協力します。となりの武器倉庫に備えがわずかですがあります。必要なだけ持って行ってください。
- レナ「ありがとうございます! それから、もう一つ聞きたいことがあるんです。
- 長「何だね?
- レナ「私達以外に、だれかが海岸に打ち上げられたという話は聞きませんでしたか?
- 長「いえ、それはまだ…。
- レナ(レオンを向いて)「すみませんが、この子をしばらく預かってくれませんか?
- レオン「お姉ちゃん?!
- レナ(長に向かって)「この子の両親が海に流されたんです。もしかしたらこの集落に運ばれて来るかも知れません。不安な気持ちで私たちと行くより、両親がここに来るのを待った方がいいと思って…。
- レオン「でも、お姉ちゃん…!
- レナ(レオンに近附いて)「レオン、あなたはここでパパとママを待ってて。私たちと一緒に、危険な所に行く必要はないわ。
- レオン「でも…。
- レナ「だいじょうぶ。必ず帰って来るから、みんなと待ってて。(振り返って)と、いうわけです。お願いします。
- 長「分かりました。私たちが責任を持って預かりましょう。
レオン、仲間から離脱し、長の元へ行く。
- レオン「お姉ちゃん、ボクここで待ってるから。ゼッタイ帰って来てよ。
- レナ「ええ、約束。ね?
- レオン(頷く)
- 長「気を付けて行って来てください。ご武運をお祈りしています。
- レナ「まかせてください。必ず勝利の報せを持って、帰ってきます。
武器倉庫
- 若者「エリルアから逃げてきた時にこんな物拾ったんだスけどなんだスか?
- レナ(近附いて)「何? な~に? これ?
- レナ・若者(?)
- クロード(進み出て)「IDカードだよ。かなり文明が進んだもののようだけどね。
- レナ・若者(?)
- レナ(振り向いて)「なんのこと?
- クロード「いや、だから、その…。なんでもないよ。気にしないで(頷く)
- レナ(?)
- 若者(?)「おれが持っていてもしゃあないだスし、あげるっす。
IDカードを手に入れた。