スターオーシャン2台詞集 レナ篇 その5
マーズ村
長老の家
セリーヌとの出会い
- セリーヌ(!)「レナ!!(席を立つ)
- レナ「セリーヌさん、どうしてこの村に?
- セリーヌ(進み出て)「どうしてって、ここはわたくしの故郷ですもの。
- クロード「そうだったんですか。
- セリーヌ(!)「それよりも、ちょうどいい時に来てくれましたわ。
- レナ「どういうことですか?
- セリーヌ「いいからちょっとこっちに来て、座ってくださらない?
全員、席に附く。
- クロード(両親に向かって)「長老様、彼もまた、腕に覚えのある剣士ですわ。(註:「セリーヌ」の誤り)
- 長老「これはわしらに運が向いて来たか!
- レナ「セリーヌさん、私たちは何が起きているのか分からないんですけど…。
- セリーヌの父親エグラス「私が代わりに話そう。
- セリーヌ「お父様。
山賊の襲来
- エグラス「事の始まりは昨日の夕方だ。村にいたはずの子供たちが全員、かき消えるようにいなくなってしまったのだ。私たちがあわてて捜索を始めるのと同時に、彼が紋章の森から大変な伝言を持って帰って来た。
全員、紋章術師を向く。
- 紋章術師「私はその時、紋章の森で修行をしていました。すると突然、私の目の前に、山賊が現われたのです。私は身構えましたが、相手はこう告げただけで消えてしまいました。
俺たちのボスが、お前たちの村の子供をあずかっている。返してほしくば、50万フォルと、『密印の書』を用意しろ
と…。
- クロード「『密印の書』とは何ですか?
- 長老「全てを話す事はできぬが、我が村に伝わる門外不出の紋章術書の一冊じゃよ。
- エグラス(仲間に向かって)「私たちはそれを聞いてひどいショックを受けました。子供たちがさらわれた事実だけではなく、紋章の森に山賊が侵入した事もショックだったのです。
- 紋章術師「紋章の森に邪なものは入れないように、聖なる紋章が隠されて刻まれているのです。その結界を破られたとなると、相手は相当の使い手だと考えなければなりません。
- セリーヌ「それで、子供たちは無事なんですの?
- エグラス「第二の使いによれば、山賊たちは紋章の森の奥地に子供たちと共にとどまり、こちらが要求をのむまでは動く気がないと言う。それ以上の事は分からないのだ。
- 紋章術師「紋章の森は紋章術師の修行場です。使いようによっては、天然の要塞ともなります。
- エグラス「それでも山賊程度の相手ならば、私たちが数人いればなんとか倒せるとは思うが…。
- 長老「じゃが、子供たちの生命の危険を考えると、必要以上に手出しができんのじゃ。相手はたかが山賊とはいえ紋章の森の結界を破った強者。わしらが勝利したとて、子供たちが無事でなければ意味がない。
- クロード「手も足も出ないってわけですね…。
- エグラス「しかし、私たちもいたずらに手をこまねいていたわけではない。調査の結果、山賊どものアジトは突き止めた。あとは何とか子供たちを救出するだけなのだが。
- クロード「それでは…。
ディアスへの協力要請
- エグラス(ディアスに向かって)「うむ。しかし先ほども言ったように 我々だけでは、いささか心もとない。そこで、偶然この村を通りかかった剣豪の方に、いっしょに力を貸してはもらえないかとお願いしているのだが…。
- レナ(ディアスに向いて)「ディアス…。
- クロード(レナを向いて?)「レナ?
- エグラス「ほう、レナさんはディアス殿の事を知ってらっしゃるのか。
- レナ「はい、同じ村の出身なんです。ディアスに頼むんですか?
- エグラス「ええ、ディアス殿は、剣士の間ではその名を知らぬ者がいないほどの剣豪ですからな。
- レナ「それなら絶対そんな人たち倒せますよ! ディアスは誰よりも強い剣士なんだから!
- セリーヌ「ディアスさんは、ラクール武具大会の腕慣らし丁度いいって、引き受けてくださったのよ。
- レナ「本当に?
- セリーヌ「でもね、この方ちょっとワガママなんですのよ。
- クロード(セリーヌに向かって・?)「ワガママ?
- セリーヌ「誰の助けもいらない、一人でやりに行くって言ってるんですの。
- 紋章術師「私もそれには賛成しかねますね。素性の知れない相手に頼むのだから、見張りはつけておかないと…。
- レナ「そんな事ありません! ディアスの身元も剣の腕も、私が保障します!
- 紋章術師(ぐちゃ)「お嬢さんに保証されても…ね。
- ディアス「足手まといになるような人間を連れて行くほど、俺はお人よしではない。
- セリーヌ(!・怒)「何ですの、この失礼な男は! 私の修行の成果を見せる時だっていうのに、何も聞かないんですのよ!
- ディアス「これは遊びじゃないんだろう? そんな考えを持ったやつと組めば、必ず失敗するからな。俺はもう失礼するよ。宿屋の方にもどっている。
ディアス立ち去ろうとする。レナは席を立つ。
- ディアス「久しぶりだ。見違えたぞ、レナ。
- レナ「あなたも…。
- セリーヌ(怒)「あなただって同じようなものじゃないのですの! (父に向かって)お父様、わたくしも子供たちを助けに行きますからね!!
- エグラス「いや、そうは言うけどね、セリーヌ…。
- セリーヌ(ハート)「戦士は一人だけじゃなくってよ。
- クロード「レナ…。
レナのお願い
宿屋にて
- ディアス「レナ、どうしたんだ?
- レナ「長老様からの伝言よ。『
どうぞ子供たちを救い出してください
』って。
- ディアス(…)「本当にそれだけなのか?
- レナ(俯いて)「お願いがあるの。(ディアスを向いて)私たちといっしょに戦ってほしいの。
- ディアス「どういう事だ? あいつらが泣いて頼んできたとでもいうのか?
- レナ(俯いて・…)
回想・この場面の直前
- レナ「私、ディアスの所に行ってくる。
- クロード「レナ?!
- セリーヌ(クロードに向かって)「そんなにおどろく必要もないんじゃないかしら。二人は同じ村の出身なんでしょ?
- クロード(俯いて)「たしかにそうだけど…。
- レナ「もう二年も会ってないんです。
- セリーヌ(レナに向かって・…)「本当に目的が同じなのかしら?
- レナ「えっ?
- セリーヌ「ディアスさんと話したいだけじゃなくて?
- レナ(…)「そうかも知れない。話したいことはたくさんあるもの。
もとの場面
- レナ「ディアス、分かってほしいの。あなたが強いことは分かるの。でも…。
- ディアス「分かっているなら、いっしょに戦う理由はないな。
- レナ(…)「どうして、そんなに人を拒むの?
- ディアス(…)
- レナ「それは本当の強さじゃないわ。他人を拒否して一人でいる人は、他人を受け入れるのが怖いのよ。
- ディアス(目を逸らし、俯いて)「久しぶりに会ったと思ったら説教か。(レナを向いて)レナもずいぶん生意気を言うようになったものだな。
- レナ「小さかった頃の私とは違うわ。
- ディアス(嘲)「二年しか経ってないぞ。
- レナ(目を逸らして・赤面)「そ、それは…。
- ディアス「まあ、もう一人の『妹』の頼みだからな。一度くらいは聞いてやってもいいだろう。
- レナ(!・ディアスを向いて)「ディアス。
- ディアス「ただし、あいつらが足手まといになるようなら、俺はその場で置いていくからな。
- レナ「ありがとう。
- レナ(喜・出口に向かって行って)「セシルも『ありがとう』って言っているわ…。(立ち去る)
- ディアス(…)「天国は少し遠いな。俺には聞こえなかった…。
村を出ようとする
拒否するクロード達
- セリーヌ「遅かったですわね。あの男に何かされませんでした?
- レナ「突然だけど、お願いがあるの。ディアスを仲間に入れてほしいの。
- セリーヌ(?)「それって、どういう事ですの?
- レナ「ディアスに頼んだの。そうしたら、いっしょに戦ってくれるって約束してくれたの。
- セリーヌ「そりゃあね、カワイイ彼女の頼みなら、聞かない事もないでしょうけど…。
- レナ(進み出て)「そんなんじゃないの。剣の腕も本当に一流なのよ! 私たちの大きな力になってくれるわ。
- セリーヌ(クロードを向いて)「どうしましょう、クロード?
- クロード(考えた後)「彼は一人でやれるって言った。だったらいっしょに行く必要なんてないよ。
- レナ「ひどい! どうしてそんな事言うの?!
- クロード「僕はウソは言っていないよ。それに僕たちだって、あの人がいる必要はないよ。
- レナ「そう。じゃあ、私がディアスといっしょに行くわ。
- セリーヌ(レナを向いて)「レナ?
- レナ(後ろを向き、俯いて)「クロードには必要ないかもしれないけど、私にはディアスが必要だもの。(立ち去る)
レナの決意
宿屋に戻る
- ディアス「その様子だと、思ったようにいかなかったようだな。
- レナ「こっちを見ていないじゃない。
- ディアス「見なくても見える事はあるさ。(振り返る)
- レナ「だから私があなたといっしょに行く事にしたの。
- ディアス「レナがか?
- レナ(進み出て)「足手まといになんかならないわ。私は回復の力も持っているもの。
- ディアス(後ろを向いて・…)「俺が『ダメだ』と言っても、ムリヤリついてきそうな勢いだな。
- レナ(…)
- ディアス「ムリヤリついて来られるよりは、最初から了承していおいた方がいいだろう。
- レナ(俯いて)「ありがとう…。
- ディアス(振り向いて)「今度は元気のない礼の言い方だな。
- レナ「『ごめんなさい』もいっしょに言ったから。
- ディアス「レナもいっしょなら、もう一度装備を見直して、早めに休んだ方がいいな。明日は決行日だ。
- レナ「わかったわ。装備を整えて来る。
当日
旅立ち
- ディアス「予定より少し遅くなったな。行くぞ。
- レナ(辺りを見回して)「まだだれも起きてないのね。
- ディアス(レナに向かって)「あいつらといっしょの時間に行く事を考えていたのか?
- レナ(ディアスに向かって)「そういうわけじゃないわ。
一緒に杜に向かう。
- ディアス「この時間なら山賊側も油断している。
- レナ「分かっているわ。
- ディアス(立ち止まって)「昨日長老から泥靴とやらをもらった。森の中の沼を渡るのに必要らしい。
泥靴を手に入れた。
- レナ「私に渡してくれたのは、私を仲間と認めてくれたから?
- ディアス(先に進んで)「さあな。
- レナ(ディアスに向かって)「小さい時、草で作ったティアラをプレゼントしてくれたじゃない? その時のことをちょっと思い出しちゃった。
- ディアス(…)「さあ、行くぞ。
紋章の森入り口
- ディアス(若者に向かって)「この先の森に行けばいいんだな。
- 若い男「えっ、もう行かれるんですか?
- ディアス「早めにケリをつけたいんでね。
- 若い男「どうぞご無事で。
紋章の森内部
- ディアス(レナに向かって)「さあ、いよいよだ。気を抜くな。
- レナ「はい。
戦闘1
- 手下A「何だおめえら?
- ディアス「お前たちに用はない。そこをどいて、この森を去れ。
- 手下B「ふざけた事、言ってるんじゃねえ。
- レナ「子供たちはどこなの?
- 手下C「ははん、俺たちをぶっ倒して、正義の味方ぶろうってのか。
- ディアス「どう思おうと勝手だが、お前たちザコには興味がないんでな。
- 手下A「オレたちがザコかどうか、試してみやがれ!
戦闘1 終わり。
- レナ「敵もなかなか手強いわね。
- ディアス(レナに向かって)「そう思ったなら、帰ってもいいぞ。
- レナ(ディアスに向かって)「そんな事ないわ。ただクロードとセリーヌさんは、平気かなって思っただけ。
- ディアス「それは、俺たちが心配する事じゃない。
- レナ(…)
戦闘2
- 手下A(!)「何者だ?
- ディアス「まったく、見張りの交代の時間だったとはな。
- 手下B「まさか、あいつら…。
- ディアス「どうせお前たちも弱いんだろう? 時間のムダだ。立ち去れ。
- 手下C「こいつ、言わせておけば…。
戦闘2 終わり。
- レナ(ディアスに向かって)「ディアス、あんなこと言って、相手を怒らせる事はなかったわ。
- ディアス(レナに向かって)「俺は当たり前の事を言っただけだ。怒ったのは図星だったからさ。
- レナ(…)
- ディアス「何か言いたそうな顔をしてるな。
- レナ「いいえ。
沼の前
- レナ「ダメよ、ここから先は沼になっていて進めないわ。
- ディアス「もう忘れたのか?長老から借りてきた泥靴があったろう?
- レナ(!・ディアスに向かって)「そうだったわ。装備しなくちゃ。
戦闘3
- 手下A「てめえら、気付かれてないとでも思っているのか?
- レナ(!・振り向く)
- 手下B「子供たちの命がどうなってもいいようだな。
- ディアス「必要以上にしゃべる奴は、自分が弱い事を証明しているようなものだな。
- 手下C「てめえらの運もここまでだ。覚悟しやがれ!
戦闘3 終わり。
- レナ(ディアスに向かって)「ディアス、回復の呪紋を…。
- ディアス(レナに向かって)「俺には必要ない。
- レナ「クロードたちは、だいじょうぶかしら?
- ディアス「心配なら、一人でもどったらどうだ?
- レナ(後ろを向いて)「心配じゃないわ。私には関係ないもん。
助けを求める子供
- セシル(レナ達のもとに駆け寄って)「たすけて!
- レナ「あなた、マーズの子供よね?
- セシル「うん、そうなの。
手下が追いかける。
戦闘終了。
- ディアス「つかまっていた所から、逃げて来たのか?
- セシル「うん…。
- レナ「その場所まで、案内してくれないかな?
- セシル「みんなを助けてくれるの?
- ディアス「仕事だからな。
- セシル「ありがとう、お兄ちゃん、お姉ちゃん。
- ディアス「仕事だと言っただろう。
- セシル「それでもセシルはうれしいよ。
- ディアス「セシル…?
- レナ「あなたの名前、セシルっていうの…。
- ディアス(…)「名前が同じだけだ。妹とは似ていない。
- レナ(…)
- セシル(小屋に向かって進む)「早く、こっちよ。
小屋の前
- セシル「あの小屋の中よ。
- レナ「よかった、今なら見張りもいないみたいだわ。
- ディアス(…)「におうな…。
- レナ(!・ディアスを向く)
- ディアス「なぜ、こんなにも警備がうすいんだ? 途中に何人かの手下がいたが、子供を人質にしているには警戒心がなさすぎる。
- レナ(?)「どういうこと?
- ディアス「そもそも、誘拐事件そのものが、突拍子がなさすぎると思わないか?
- レナ「それってつまり…?
- ディアス(レナを向いて)「誘拐事件の目的は、別の所にある。
- ????「その通り!
- レナ・ディアス(!)
本当の目的
敵が現れる。
- アザムギル「ようやくそこに気付いたか。しかしここは森の奥深く。引き返すには遅すぎる。
- ディアス(!)「森ではなく、村か!
- アザムギル「子供たちは言わばオマケよ。人買いには高く売れるからな。
- レナ(ディアスに向かって)「どういう事なの、ディアス?
- ディアス「誘拐騒ぎはオトリだ。村をかき回し、優れた紋章使いを疲れさせ、そのスキにお宝を奪おうという作戦だな。
- アザムギル「紋章術師は金持ちだが、ちょいとてこずるのが悩みの種でな。ボスも困っていたわけさ。
- レナ(敵に向かって)「あなたがボスじゃないの?
- アザムギル「だから何だ? お前たちはここで死ぬんだ。知る必要などないさ! おしゃべりもここまでにしよう。
戦闘終了、小屋のカギを手に入れた。
子供達の救出
小屋を開ける・子供達が出てくる。
- バッツ「お姉ちゃんたちがたすけてくれたの? ありがとう。
- レナ「よかったわね。助かって。
- ディアス「まだ解決したわけじゃない。村の方がどうなっているのか分からない。
- レナ「クロード達がいるわ。
- ディアス「途中で倒れてなければいいがな。
- レナ「クロードだって、本気を出せばあなたと同じくらい強いのよ。
- ディアス(…)「ならば一度お手合わせ願いたいものだな。
- レナ「さあ、早く戻りましょう。
クロードと合流
倒れた怪物がいる。
- レナ「クロード!
- クロード(!)「レナ!
- レナ(!)「これは何!?
- クロード「長老様の家にいた紋章術師の本当の姿さ。
- レナ「あの人が山賊のボスだったのね。
- クロード「レナはどうしてここに?
- レナ「子供たちが小屋に捕まっていた所を助けていたの。
- クロード「本当に?
- ディアス(進み出て)「こいつは、お前が倒したのか?
- クロード(…)「ああ、そうだ。セリーヌさんと一緒にだけどな。
- ディアス(離れて)「なるほど、レナの言っていた事もあながちウソではないようだな。
- クロード「どういう事だ?
- ディアス「近いうち、お前と剣を交える日が来るかもしれない。楽しみにしていよう。この前の無礼を詫びよう。お前はおそらく足手まといにはなるまい。
ディアス、立ち去る。
- クロード(…・レナに向かって)「レナ、あいつは何を言ってるんだ?
- レナ「ディアス…。
- セリーヌ(!・進み出て)「こんな事している場合じゃないんですのよ。早く村に戻らなくては!
- レナ「そうね。
セリーヌの家
寝室にて
- エグラス「ん…ラベ…。セリーヌ…。
- ラベ(!)「あなた!
- セリーヌ「お父様!
- レナ(離れて)「ふう、よかった…。
- セリーヌ「ああ、レナ ありがとう!
- レナ「あとは家族水入らずでどうぞ。
隣の部屋
- クロード・長老(!)
- レナ「エグラスさんの意識はもどりました。
- 長老「おお、そうか!
- レナ「あとはよく眠ればだいじょうぶだと思います。
- 長老「どれ、わしも様子を見て来るか…。
長老、立ち去る。
二人の雑談
- レナ(クロードに向かって)「あの紋章術師の人が本当の犯人だったなんてね。
- クロード「被害者に化けていられちゃ、こっちも分かるわけないよな。
- レナ(ソファーに座ろうとして)「でもすごいよねクロード、一人で山賊のボスを倒しちゃったんだから。
- クロード(レナに向かって)「一人じゃないよ。セリーヌさんがいたから、倒せたんだよ。
- レナ「それでもディアスは褒めていたわ。
- クロード(後ろを向いて)「あの人の剣の腕は、きっとすごいんだろうな。そんな気がするよ。
- レナ(?)「クロード?
- クロード「反発する事はカンタンだけど、認める事はむずかしいんだ。僕の腕を少しでも褒めたのなら、あの人の剣の腕はそれ以上なんだよ。
- レナ(…)
- クロード(振り向いて)「レナが好きになる理由も、分かるような気がするよ。
- レナ(汗)「どうしてそうなるのよ?! あの人は私にとって、『お兄さん』みたいな人よ。カンチガイしないでよね!
- クロード「そ、そうなんだ…。
- レナ「私たちはソーサリーグローブを調査するっていう目的があるでしょう? その事を忘れないでよね!
- クロード(進み出て)「レナ…。
- レナ「なに?
- クロード「アレンの持っていた石っていうのは…。いや…。お母さん、見つかるといいな。
- レナ「ありがとう。
セリーヌ一家のもてなし
呼び止めるセリーヌ
セリーヌが駆け寄る。
- レナ(?)「セリーヌさん。
- セリーヌ「なんですの? あいさつもなしに行こうとするなんて
- レナ「そういうつもりじゃなかったんですけど…。
- セリーヌ「それじゃディアスさんといっしょですわよ。
- レナ(…)
- クロード「ここでゆっくりしているわけにもいかないんです。もうすぐ日も暮れてしまうだろうし。
- セリーヌ(進み出て)「ですから、今日はお礼もかねて、わたくしのうちに泊まっていってくださらない?
- レナ「いいんですか?
- セリーヌ「もう、全然気になさらなくて結構よ。今日の貴方たちは英雄だってこと、忘れてるんじゃありませんかしら?
- クロード(…)「英雄、ですか…。
- セリーヌ「そうですわよ。あなたたちまでいなくなったら、誰をもてなせばいいんですの?
- レナ(…)「ディアスはどこに行くか言ってなかったんですか?
- セリーヌ「分からないけど、多分、また会えますわよ。あの人ブッキラボウのくせに目立つから。
- レナ「そうですね…。
- セリーヌ「さあ二人とも、今日は帰しませんことよ。(二人を促して)さあ、早く!
- レナ・クロード(汗)
セリーヌの家・食事後
- レナ「おいしかったです。ごちそうさまでした。
- ラベ「いえいえ。おそまつさまでした。
ラベ、立ち去る。
- クロード「もうお身体は大丈夫なんですか?
- エグラス(振り向いて)「ええ、レナさんのおかげで…。ところで君たちは、ハーリーに行く途中だとか…。
- レナ「はい。ラクール大陸に渡って、そして、最終的にはエル大陸をめざすつもりなんです。
- エグラス(後ろを向いて)「エル大陸か…。
- クロード(?)「何か、問題でも?
- エグラス(振り向いて)「大体の目的は、食事をしながら聞いた。ソーサリーグローブの調査という事だが…。
- クロード「エグラスさん、ソーサリーグローブをどのように見ていますか?
- エグラス「個人的な推測にすぎないが、私は、一種のエネルギー物質ではないかと考えている。
- クロード「エネルギー物質…ですか。
- エグラス「うむ。それが放出する特殊なエネルギーが、周囲の生命に影響を及ぼし、魔物化させたのではないかと考えているのだ。
- レナ「魔物化させる…エネルギー。
- エグラス「まあ、それも一つの可能性として考えられるだろうということだ。
- クロード「他にも何か考えられるんですか?
- エグラス「単純に隕石と考えるのが、一番納得しやすい考え方ではあるな。
- クロード(…)
- エグラス「もちろんそれでは説明のつかない現象はたくさん起きているが。(後ろを向いて)しかし、ラクールからすぐにエル大陸に向かうつもりかね? 私は賛成できないが…。
セリーヌ、上から降りて来る。
- セリーヌ「お父様?! どうしてですの?
- エグラス(セリーヌに向かって)「あまりにも情報が不足している。まずラクールで十分な情報を集め、それからエル大陸に渡った方がいいと思う。…無謀と勇気は別物なのだよ。(二人に向かって)違うかね?
- レナ「そうですね。ぜひ、そうします。
- エグラス「明日は早いのだろう? そろそろ休むとしようか。
翌日
家族と共に
- レナ「すみません。わざわざ送っていただいて…。
- エグラス「いろいろお世話になったのだ。せめて村の入り口までは…。
別れの挨拶
- レナ「それじゃあ、そろそろ行きます。
- エグラス「道中、十分に気をつけるようにな。
- セリーヌ「本当にお気を付けになって。危険そうだったら引き返して来て。
- レナ「だいじょうぶ。クロードがいるんだから。
- セリーヌ(…)「そうですわね…。
- レナ「ラクール大陸に着いたら、どこに向かうのがいいでしょうか?
- エグラス「手始めにラクール王国だろう。ラクール大陸最大の国だ。情報も最新のものが届いているだろうし、武器も充実したものがそろっているだろう。
書物解読の依頼
- セリーヌ(!)「そうですわ、ラクール大陸に渡るのならば、お願いがあるんですの。
- レナ「何ですか?
- セリーヌ「この書物の解読をリンガにいる言語学者に依頼して来てほしいんですの。
古文書を手に入れた。
- レナ(!)「これって…。クロス洞穴で手に入れた『読めない』って言っていた本ですか?
- セリーヌ「ええ、実は長老様も読めなかったんですの。それで、学者に頼むしかないっていう事になって。
- クロード「リンガっていいましたよね。どこにある町なんですか?
- セリーヌ「ラクール大陸にある、学者の町で有名な所ですわ。
- レナ「分かりました。必ず依頼しに行きます。
- エグラス「リンガはラクール大陸の南端にある。先にラクール城に行くのがいいだろう。
- クロード「いろいろと、ありがとうございました。
- セリーヌ「さあ、行きましょう。時間がないわ。
- レナ「ええ、ラクール大陸を目指して出発しましょう!
ラクール王国・その1
城下町入り口
- レナ(進み出て)「うわあ、ここがラクール王国なんだ、初めて来たあ。
- クロード(頭を掻いて)「何だよ、おのぼりさんみたいな事言って。
- レナ(振り向いて)「何よ、文句あるの?!
- クロード(汗)(後ろを向いて)「いえ、ありません。
- レナ(街を向いて)「やっぱり最大の王国ってちがうわね、クロスより全然垢抜けてるもん、ね、クロード。
- クロード(街を向いて)「そんな感じするね。
- レナ(振り向いて)「ねえねえ、お城も見に行こうよ、すごく楽しそうじゃない?
- クロード(…)「全然構わないけど…。冷静になって、次の目的を見定めるようにしていこうね…。
- レナ「えっ?
- クロード(頭を振って)「何でもありません。
ラクール城
謁見受付
- 受付の兵士「ここは謁見受付です。
- レナ(!)「王様に謁見はできるんですか?
- 受付の兵士「それがあいにくこのような状況ですから、大会前後数日間はお断りしているんです。
- レナ「すぐには謁見できないんですか?
- 受付の兵士「そうですねえ…。大会で優勝すれば お褒めの言葉をもらう時に会う事はできますけれど、そうでもない限りは、数日間待っていただかないと…。
闘技場・開会前
- 兵士「受付の資料整理をしているんです。すでに登録を済ませている選手のみですけどね。
- クロード「あの、その中にディアスという名前の選手を見かけましたか?
- 兵士(…)「ディアス、ですか? さあ、覚えていませんけどねえ。
- クロード(うつむいて)「そうですか…。
紋章武器研究所
- ????(!)「お姉ちゃんたち、どこから来たの?
- レナ「えっ? アーリアからよ。
- ????「そういうイミじゃなくってさ。お城の人じゃないでしょ? 見学者なら、こんな所まで入って来ないでよ。
- レナ「えっ…、あっ。
- ????「まったく、最近の観光客は、レイギってものを知らないよね。いやになっちゃうな。
- レナ「あの…その。
大会参加申し込み受け附け
入城してすぐに受け附けする場合
参加申し込みをする。
- レナ「クロード、本気?
- クロード(向き直って)「ああ、僕はラクール武具大会に出るよ。
- レナ「だってそんな…、きっと強い人もたくさん出るわよ。大きなケガをするかもしれないわ。
- クロード「それは、僕が弱いって言いたいのかい?
- レナ「そういう意味じゃなくて…。
- クロード「自分の力を客観的に見た事がなかっただろう? 誰かに認めてもらった事もなかったし。これは自分自身を試す丁度いいチャンスなんじゃないかと思うんだ。
- レナ「クロード。
- クロード「それに、僕はこの大会でどうしても会いたい人がいるんだ。
- レナ(!)「それってもしかして、ディアスのこと…?
- クロード「……。
- 受付の兵士「クロード・C・ケニーさんですね。参加申し込みは受理されましたので、大会前日までに参加武具店を決めて、店頭にて登録を済ませておいて下さい。
- クロード「分かりました。
何もしないでラクール城を出たとき
- レナ(俯いて)「これから私たちはどうしたらいいのかしら?
- 既にリンガに行った場合
- クロード(…、俯いて)「リンガの言語学者もここに来ているようだけど…。
- リンガに行っていない場合
- クロード(…、俯いて)「クロス洞穴で手に入れた古文書の解読を依頼しに、リンガへ向かうという手もある。
- レナ(…)「他に何か、考えているの?
- クロード(レナを向いて)「レナ、ラクール武具大会に参加したいと言ったら、君は驚くかい?
- レナ(?)「えっ?
- クロード「前にマーズ村で出会った時ディアスが言っていた『武具大会』って、どう考えてもこの事じゃないのかな?
- レナ(頷いて)「多分、そうだと思うけど…。
- クロード「もしこの大会に出場してディアスと戦える可能性があるのなら、僕は参加してみたいんだ。
- レナ(近附いて)「ディアスと剣を交えてみたいの?
- クロード(離れて・俯いて)「彼の剣の強さは相当のものだと思う。分かるからこそ、試してみたいんだ。
- レナ(?)「でも、ディアスと組み合わせてもらえるか分からないわよ?
- クロード(振り向いて)「決勝戦まで残るまでさ。
- レナ「クロード…。
- 受け附けで話をしていない場合
- クロード(?)「大会受付は、どこでやっているんだっけ?
- レナ(一旦城を見て)「多分ラクール城の受付部門だと思うけど。
- 既に受け附けで話をしていた場合
- レナ「受付はラクール城の受付部門にいけばいいのね。
- クロード「レナゴメン。僕のワガママに少しだけ付き合ってくれないかな?
- レナ「いいよ、その分、思いっきりがんばって、だけどケガしないでね。
- クロード「よし、じゃあさっそく受付をしに城にもどろう。
参加受け附け
- 受付の兵士「クロード・C・ケニーさんですね。参加申し込みは受理されましたので、大会前日までに参加武具店を決めて、店頭にて登録を済ませておいて下さい。
- クロード「分かりました。
- レナ(近附いて)「クロード、がんばって。応援するわ。
受け附け完了・城の外
- レナ(クロードに向いて)「クロードが武具大会に参加する事になったから、数日はラクールにとどまる事になったわけね。
- クロード(レナを向いて)「ごめん、勝手な事言い出して。
- レナ(近附いて)「そういう意味で言ったわけじゃないの。クロードがそうやって自分の力と真正面から向き合うって聞いて、何だかスゴイなってびっくりしただけ…。
- クロード「スゴイってほどじゃないけど…。でも、レナのためにもがんばってみるよ。
- レナ(?)「だけどその前に、武具店を選ばなきゃいけないのよね?
- クロード(!)「そうか、ただお城で登録しただけじゃダメなんだっけ。
- レナ(一歩進んで)「ラクールにはたくさん武具店があるから、その中から選べばいいのよ。
- クロード「とにかく一軒ずつ、見て回ってみようか。