スターオーシャン2台詞集 レナ篇 その15
十賢者の最期
入り口前
十賢者の中堅三人が控えている。
- サディケル「やあ、いらっしゃい。
- カマエル「お主らが来ることは、すでに見えておったよ。
- サディケル「いくら君たちでも、名前も知らない人に殺されるのは可哀想だからね。最後に自己紹介くらいはしてあげるよ。ボクの名前はサディケルっていうんだ。
- ラファエル(進み出て)「ラファエル…。
- カマエル(進み出て)「そして儂はカマエルじゃよ。
- サディケル「さて、自己紹介も終わったことだし、もう悔いはないだろう?
- カマエル「安心せい。あまり苦しまないうちに殺してやる。
- レナ「そうはいかないわ! 私たちには、全宇宙の人たちの全ての思いがかかっているのよ!
- ラファエル「下らんな…死ね。
戦闘終了。
- カマエル「なぜだ…この儂に見えぬことなど、あるはずがない。
- サディケル「そんな!? こんなコト、聞いてないよ!
三人、消滅する。
- レナ「これで六人ね!
- クロード(レナを向いて)「残っているのは、あと四人だ。
- レナ(進み出て)「さあ、急ぎましょう。
塔の5階広場
賢者の幹部二人が現れる。
- ミカエル「ハニエル、お客様がみえたぞ!
- ハニエル「ゴミ共めが…我等の計画の邪魔はさせんぞ。行くぞ、ミカエル!
- ミカエル「まあ、そう焦るな…。どうやら、下の奴らはみんな殺られちまったようだな。なさけねえ話だ!
- レナ「覚悟しなさい。今度は、あなた達の番よ!
- ミカエル(笑)「へぇ…お前らが、この俺様たちを殺すだと? くくくっ、こいつは面白え。本当に笑わせてくれるぜ!
- レナ「何を笑ってるのよ!?
- ミカエル「こいつが笑わずにいられるかってんだ。あんまり調子に乗るんじゃねえぞ、身の程知らずが。まあ…ここまで来れたことに敬意を表して、この俺さま自らが、貴様らを殴り殺してやるよ。
- ハニエル「きさまららがやっているのは、しょせん無駄なあがきにすぎん。クズは、どうあがいてもクズでしかない事を、この私が証明してやろう。
戦闘終了。
二人消滅。
7階広場
ルシフェルが後ろを向いて立っている。
- ルシフェル「お前たちがここまで来たということは、もはや残りの十賢者は、この私と奥にいるガブリエルの二人だけだということか…。
- クロード「そうだ! もうすでに、十賢者も残りはお前を含めても二人だけだ。おとなしく観念しろ!
- ルシフェル「そうか…死んだか…。(笑って)ククク…計算通りだ。それでこそワザワザ戦力を分散し、各個撃破させた価値があるというものだ。
- レナ「何をいっているの?
- ルシフェル「フハハハハ…。(高笑いして)これで後はガブリエルの奴さえ殺せば、全宇宙は私の物だ。あいつのような、バグだらけの欠陥品など、このルシフェル様の敵ではない。
- レナ(!)「まさか、ワザと仲間を見殺しにしたっていうの?
- ルシフェル(!・振り向いて)「ん!? ああ…そういえば、お前たちはまだ生きていたのだったな。(進み出て)お前たちは手ゴマとして、本当によく動いてくれた。褒美をやらなければいかんな。何が欲しい? 金か? それとも地位か? フム…どれも不満そうだな。やはり、死を望むのか…。
戦闘終了。
- ルシフェル「くっ…あと少し…あと少しなのだ…、もうすぐ、全宇宙が私の手に落ちるというのに…。(消滅する)
- レナ「これであとは、一人だけ…。
- クロード(レナを向いて)「行こう、レナ。
- レナ(進み出て)「ええ。
塔頂上
球の前にガブリエルが立っている。
- 普通の場合
- レナ「あなたの野望も、もう終わりよ! 全宇宙の、そしてエクスペルのみんなのために、あなたを倒します!
- ガブリエル(後ろを向いたままで)「ほう、威勢だけはいいようだな。だが、もう遅い。すでに崩壊紋章は完成した。
- クロード「これ以上の悪あがきがやめろ! 残ったのは、もうお前一人だけだ!
- ガブリエル(振り返って)「悪あがき? もう一人? だったら何だというのだ? 全ては私一人だけで十分だ。他の九人など、いてもいなくても関係ない。私の側には、たった一人だけいればそれでいい。さて…、フィリアよ。ゆっくりと、楽しむとしようか…。こいつらをひねり潰し、その断末魔の叫びを破滅への序曲としよう。
- フィリアとの出会いがあった場合
-
フィリアとガブリエル(=ランティス博士)が向かい合っている
- ガブリエル「くく…フィリア…お前が悪いのだ…この私に逆らうから…。
フィリアが消滅する。
- レナ「ランティス博士…いえ、ガブリエル。あなたの野望も、もう終わりよ! 全宇宙の、そしてエクスペルのみんなのために、あなたを倒します!
- ガブリエル(振り返って)「お前らが…お前らがいたから、フィリアがこの私に逆らったのだ。お前らさえいなければ…。
- クロード「もうやめて下さい、ランティス博士。こんな事をして、いったい何になるというんですか。これ以上フィリアさんを悲しませないで下さい。
- ガブリエル「フィリアはもういない…私の中から…完全に消去した。だから、もうフィリアが悲しむことはない…。
- レナ(…)そんな…。
- ガブリエル「フィリアは私のリミッターとしての存在だったのだ。それがなくなった今、私の真の力を解放してフィリアを奪ったお前らを嬲り殺しにしてくれる。そして、フィリアの存在しないゴミのような宇宙など崩壊紋章を作動させて、跡形も無く消し去ってくれるわ!!!!
戦いの終遂
- ガブリエル(・フィリア)「人間が私を滅ぼすというのか…。ならば、私の存在意義は…!!
断末魔の叫びを上げ、ガブリエル倒れる。
破壊と創造
崩壊紋章の作動
- 普通のガブリエルを倒した場合
- ガブリエル「無駄な事を…。どうせ、宇宙は滅ぶのだ…。我々が死ねば、崩壊紋章が作動するようになっている。我々の目的は達成できるのだ…。
- レナ「目的ですって!? 全てを滅ぼして、いったい何を支配するというの?
- ガブリエル「支配だと? 支配など…出来なくてもよいのだ。支配が出来なければ、全てを破滅させるまで。
- クロード「なぜ、そんなことをするんだ?
- ガブリエル「お前などには分かるまい…。それこそが我々の使命であり存在意義だったのだ。その為だけに、我々は造られたのだ…。
- レナ(…)
- 真のガブリエルを倒した場合
- ガブリエル「無駄な事を…。どうせ、宇宙は滅ぶのだ…。私が死ねば、崩壊紋章が作動するようになっている。私の目的は達成できるのだ…。
- レナ「宇宙を滅ぼしたって、フィリアさんは喜びはしないわ!
- ガブリエル「ふふふ…確かにな…。だが、そのようなことはどうでも良いのだ。お前などには分かるまい…。全宇宙を滅ぼすこと、それこそが我々の使命であり存在意義だったのだ。その為だけに、我々は造られたのだ…。
- レナ(…)
突然地響きが聞こえる。
- クロード「な、何だ!?
- ガブリエル「我々の生命活動の低下によって、崩壊紋章が作動したようだな。もはや、いかなる手段をもってしても、滅びを食い止めることはできん。
ナールとミラージュが現れる。
- ナール「レナ殿。早く、結界紋章を崩壊紋章の上に!
- ミラージュ「何やってるんだい! 早くしないと、手遅れになっちまうよ。
レナが結界紋章を重ねる。閃光が走り、揺れは収まる。
ガブリエル、息絶える。
揺れが再び起こる。
- レナ「なに!? どうして?
- ミラージュ「どうやら、始まったようだね。
二人、ミラージュを見る。
- レナ「どういうことなの! 結界紋章の力で、宇宙の崩壊を止められるんじゃなかったんですか?
- ナール「はい。結界紋章の力で、確かに全宇宙の崩壊は食い止めました。
- クロード「それじゃあ、この揺れは何なんです? 心なしか、さっきよりもひどくなってるような気がするんですけど。
- ミラージュ「言ったはずだよ。結界紋章は、破壊すべき対象を反らすことしか出来ないって…。全宇宙を崩壊させるだけのエネルギーを受けとめられる場所なんて、そうそうないさ。
- クロード「じゃあ。そのエネルギーは、まさか…。
- ナール「結界紋章の力によって、全てのエネルギーを、このエナジーネーデで引き受けます。
揺れが少し激しくなる
- 二人(!)
- レナ「そんな…じゃあ、エナジーネーデはどうなるんですか!
- ナール(…)「恐らく、跡形も残らず消滅してしまうでしょう。
- レナ(駆け込んで)「そんな…。
- ミラージュ「安心しなって。滅びの時に生じるエネルギーを使って、あんたたちはエナジーネーデから空間移転させるから。そして同時に、過去のエクスペルもこの時空に呼び寄せるのさ。そうすればあんたたちの望みはかなう。
- クロード「そういう問題じゃありません!
- ミラージュ「宇宙そのものが崩壊するよりマシだろ? 崩壊紋章は、俺たちネーデ人が間違えて作ってしまった物だ。自爆をするのに道連れはいらないよ。
- ナール「それにネーデは、永く生きすぎました。その気になれば、宇宙を滅ぼせるほどに…。これだけ発展した文明は他にありません。ネーデもそろそろ寿命なのですよ。
- レナ「何で、教えてくれなかったんですか…ナールさんたちが、エナジーネーデのみんなが犠牲になると分かっていたら、私は…。
- ミラージュ「あんた達は優しいからね。このことを知れば、きっとためらうと思ったのさ。
- レナ(!)「そうだ、エナジーネーデの人たちも一緒に行けば…。
- ナール「いいえ。ネーデが滅びる時はわれわれも滅びます。進化をやめた生物は、その存在に価値がないことを我々は悟ったのです。レナさん。あなたはネーデ人の最後の生き残りとして、精一杯生きてください。
- レナ「みなさん…。
- ナール「では、そろそろお別れです。
揺れが激しくなる。
- レナ「ナールさん、私は…。
- ナール「いいのですよ。我々の心は、不思議と穏やかなのです。それは恐らく、あなた達と心が共にあるからなのでしょう。
- ミラージュ「じゃあな。俺たちの心を、しっかりと持って行けよ。
エナジーネーデ、エネルギーの奔流に包まれ、跡形も無く消滅!!
エクスペルの復活
エナジーネーデ消滅後、エクスペルが復活し、レナとクロードが宇宙を舞う。
二人はエクスペルへと向かう。
エピローグ
註;この話は友情度や恋愛度、仲間の構成によって大きく変化します。以下はその一例。
レナとクロード・結婚後
レナとクロード、自分達の家に。二人はソファーに座っている。クロードは旅立つ準備の為、立ち上がる。
- レナ(クロードを向いて)「ねえ、クロード。今度は、いつ帰ってこれるの?
- クロード(振り返って)「そうだな…セクターβでの軍事演習だから、半年くらいかかるかな?
- レナ「そうなんだ…。気を付けてね。
- クロード「ごめんな。いつもいつも、一人にしてしまって。
- レナ「うん。いいのよ。だって、それがあなたのお仕事なんですもの。それに、大丈夫よ。もう私は一人じゃないから。
- クロード「えっ!?
- レナ「もう、鈍いんだから。半年後には、お父さんになるっていうのに…。
Fin