スターオーシャン2台詞集 レナ篇 その10
神の十賢者の企み
- ????「うまく行ったようだな。我々はネーデにもどって来た。
- ????「だが、あの虫けら共も一緒に来てしまったようだが?
- ????「それは仕方がない。あの場所にいたのだ、奴等が死んでいない限りそうなったはずだ。
- ????「どうする、殺るか? かなり離れた場所に落ちちまったようだが。
- ????「放っておけ。どうせ何も出来はしない。
- ????「確かにな。遅かれ早かれ、やつらは死ぬ事になるのだから。
- ????「気になるのはネーデ人の少女ですね。なぜあの星にいたんでしょう?
- ????「分からん。今のネーデから外部に出る事は、事実上不可能なはずじゃが。
- ????「まあ、小娘一人の事だ。俺等にとって大した問題にゃあならねえだろう。
- ????「すべては計画通りという事ですね。
- ????「そうだな…。
- ????「ですが、油断は禁物です。
- ????「スベテハ、コレカラハジマルノデスカラ。
- ????「うむ。
ネーデに飛ばされた二人
- レナ…レナ…
- レナ「だれ…? どうして私を呼ぶの?
- レナ…起きなさい…
外壁楽園
クロードが駆け寄る。
- クロード「レナ だいじょうぶか?
- レナ「う…。(起き上がって)クロード…。(!)クロードなの? 今、私を呼び起こしたのは…。
- クロード「ああ、そうだけど…。
- レナ(…)「ちがう、クロードじゃなかったわ。
- クロード(?)「どうして僕たち、こんな所にいるんだろうな。まさか天国、何てこと、ないよな?
- レナ(クロードから離れて)「天国なんかじゃないわ。ここはネーデの『外壁楽園』と呼ばれる所よ。
- クロード(!)
閃光が煌く。
- レナ(蹲って)「くうっ…いやっ…。
- クロード(レナに近寄って)「レナ!
- レナ(…)「だいじょうぶ…。(立ち上がって)こっちよ。(歩き出す)
- クロード「レナ、一体どうしたんだ?
- レナ「分からないの。ただ、こっちに行かなきゃ、って事だけは分かる。
- クロード「それって、レナがネーデ人だから分かるのかな?
- レナ(…)「それもよく分からない…。でも、ここの空気にふれていると 心が落ち着くの。今までの不安がみんな消えていく感じがする…。幼い頃から知っている…そんな気がするの。だからここはきっと…ネーデなんだと思う。(振り返って)ねえ、クロード。クロードは『チキュウジン』って言われてたけど…。
- クロード「僕は…突発的な事故に遭遇して、他の星から君たちの星、エクスペルに飛ばされたんだ…。そして神護の森でレナと出会った…。
- レナ「…そうだったんだ。でも、だからって私もクロードも何か変わるってわけじゃないもの。私たちがどこの人だろうと関係ないよね。
- クロード「うん…ありがとう。…いつまでもここにじっとしてても仕方がないな。とりあえずこの周辺を調べてみようか。
2人、歩き出す。
註; 他に仲間がいる場合、道中に会話シーンが存在する。しかしレナとクロードのみの場合は、そのシーンは存在しない。
転送装置
- レナ「あれは…?
- クロード「何かの装置みたいだけど…。
- ????「中にお入りください…。
- 二人(!)
- クロード「だれだ!?
- ????「怪しい者ではありません。とにかく、そのトランスポートにお入りください。そうすれば全てが分かります。
- クロード「そう言われても、そう簡単には信用できないな。
- レナ(…)「行ってみましょう。
- クロード(!・レナを向いて)「レナ?
- レナ「だいじょうぶ…。この声は信じてもいい。そんな気がするの…。
- クロード「よし、行ってみよう。
転送装置に入る。
セントラルシティ
転送装置
- クロード「ここは…?
- レナ「わからない…。
- クロード「とにかく、ここを出よう。
市長室
- ????「お待ちしておりました。
- レナ・クロード(!)
- レナ「あなたは、さっきの声の…。
- ????「はい。あなたたちをここへ招き入れたのは私です。私は、このセントラルシティの市長を務めておりますナールと申します。
- クロード「セントラルシティ…?
- レナ(?)「ここは、ネー…デじゃ、ないんですか?
- ナール「ネーデですよ。セントラルシティは、ネーデにある都市の一つです。
- レナ(…)
- ナール「あなた方がなぜネーデと呼ばれる場所に来てしまったか、お分かりですか?
- レナ(進み出て)「分かりません。一体何がどうして…。
- クロード「僕たちはエルリアの塔で怪しい男たちと戦っていて…。それで、気が付いたらここにいたんです。
- ナール「おそらく…あなた方は、彼らがネーデへ飛ぶ際に巻き込まれる形で、ここに飛ばされたのでしょう。
- クロード(…)「一体、彼らは何者なんですか?!
- ナール「彼らは、『神の十賢者』と呼ばれる者たちです。彼らの事を語るには、ネーデの過去の過ちを語らなければなりません…。
語られる過去
- ナール「ネーデは今から37億ネーデ年前、一つの惑星でした。
- レナ(?)「でした…って 今は惑星じゃないの?
- ナール「今のネーデは惑星ではないのですよ。高エネルギーのフィールドに覆われた人工の惑星、それが現在のネーデ『エナジーネーデ』なのです。
- クロード(!)「そうか、それで父さんは『高エネルギー体』と呼んでいたんだ…!
- 「37億年前といえば、未だエクスペルは宇宙に存在していなかった時代です。
- 「その当時ネーデは、宇宙でも比類する星がないほど高度な魔法科学を持った惑星でした。
- 「そのため銀河系のあらゆる惑星がネーデの統治下に集まる事になりました。
- 「しかしそれは強制的なものではなく、お互いが共存し合うと言う、理想に近い形だったと聞いてます。
- 「しかし、そのような世界でも、邪心を持つ者は存在するのです…。
- 「それが、『神の十賢者』と名乗る者たちでした。
- 「彼らは惑星間の共存ではなく、銀河全体の支配を望んだのです。
- 「十人の恐るべき狂信者たちは、強大な力で、まずネーデそのものを手中に収めようとしました。
- 「彼らの攻撃を受け、ネーデの主要都市は次々と攻め落とされていきました。
- 「彼らは自分たちに従わない人々をすべて抹殺しました。そう…たとえ女子供であろうと無慈悲に殺戮したのです。
- 「ネーデ軍も総力を結集して対抗したのですが…。彼らの力は強大で、とても邪悪な「ものでした。結局はかなわず、敗北を余儀なくされたのです。
- 「しかし彼らの暴挙はそれ以上長くは続きませんでした…。
- 「ネーデ軍は最後の力を振り絞り戦いました。
- 「そして何週間にも及ぶ死闘の末、ついに十賢者を打ち破ることに成功したのです。
- 「ネーデの人々は彼らを処罰するために、エタニティースペースと呼ばれる一度入ったら二度と出る事ができない特殊空間の牢に封じ込めました。
- 「戦いはネーデ軍が勝利したのです。
- 「しかしこの闘いを経て、ネーデ人は自らの持つ絶大な力にようやく気付きました。
- 「たとえその気がなかったとしても、われわれは全宇宙を支配するだけの科学力を身につけてしまったのです。
- 「もし、再び十賢者のような者が、現れたとしたら…。再びネーデは戦乱の渦に巻き込まれてしまう。
- 「それは誰も望まないことでした。そこで長い会議のすえ、奇才であるランティス博士の提唱したある一つの結論に達しました。
- 「それは…自らの進化と、ネーデの力の封印です…。
- 「惑星ネーデは、ネーデ人自らの手で破壊されました。
- 「ネーデ人は全て、高エネルギー体の中に作られた居住区『エナジーネーデ』に移住する事になりました。
- 「エナジーネーデを覆うエネルギー体は外界とネーデの行き来を禁じるためのものです。
- 「そしてネーデは外の世界と断絶しました…。
十賢者の話・元の場面
- ナール「後はみなさんのごらんになった通りです。エタニティースペースに封じ込め、銀河に放逐したはずの彼らがどのようにして脱出し、エクスペルに辿り着いたかは分かりません。しかし、事実として、彼らはエタニティースペースを抜け、再び、ネーデへと舞い戻りました。銀河の支配者として君臨するために…。
- クロード「それが…神の十賢者か。
- ナール「はい。強大な力を持つガブリエルをリーダーとし、知略に長けたルシフェルが参謀を務めます。その下にはミカエル以下8人の配下が付き従っています。恐るべき狂信者たちです。詳しくは図書館にあるデータベースを参照していただければ…。
- レナ「あなたたちは、彼らがここに戻ってくる事に気付かなかったんですか?
- ナール「はい。エクスペルが異常な公転軌道を始めた時には、もう全てが遅すぎたのです…。
- クロード「それで、僕たちはなぜあなたに呼ばれたのですか?
- ナール「あなたたちに、可能性があるからです。
- レナ「どういう事ですか?
- ナール「十賢者は今、このエナジーネーデで銀河支配のための準備を進めています。しかし、現在の我々の力は、かつて彼らを封じ込めた時ほどの力は残っていないのです。
- レナ「だから、私たちの力を借りたいと?
- ナール「そうです。それに…我々と十賢者の力は同質です。結局は強い方が勝ちます。必要なのは異質な力なのです。
- クロード(レナに向かって)「異質な力…か。どうする?
- レナ「私たちがここにいる以上、やるしかない…と思う。それに十賢者の目的が銀河支配ならエクスペルも狙われるわけだし…。
- クロード「…うん。そうだね。
- ナール「ありがとうございます。(進み出て)早速ですが、時間がありません。あなたたちには迅速に行動を起こしてもらいたいと思います。
- レナ「何をすればいいんですか?
- ナール「最初になすべき事は、ネーデ内での移動手段の確保です。
- クロード「トランスポートを使えばいいんじゃないんですか?
- ナール「あれは、主要施設に設置してあるだけです。本来の移動手段にはサイナードという飛行紋章生物を利用してもらいます。
- レナ「サイナード?
- ナール「セントラルシティを出て北に行くと、ノースシティという街があります。そこでたずねてもらえれば、サイナードの飼育所『ホーム』はすぐ見つかるでしょう。そうそう、さきほど申した図書館もここにあります。ネーデの歴史や、研究科学報告書など参考になる文献が豊富にありますよ。
- クロード「分かりました。じゃあ、早速ノースシティに行こう。
2人、立ち去ろうとする。
- ナール「レナさん…。
- レナ(!)
- レナ(振り向いて)「どうして…私の名前を?
- ナール「あなただけにお話があります。少しだけ、残ってもらえないでしょうか?
- レナ(…)「はい…。
レナと市長との対談
- レナ「…もう全てを聞くだけの覚悟はできているつもりです。
- ナール「レナさん…。
- レナ「私の本当の両親がだれなのか、私はこの旅の途中で探して来ました。けれども、何の情報も得られなかった。
- ナール「あなたがネーデ人であれば、エクスペルに情報がないのは当然の事でしょう。
- レナ(…)「私は、ネーデ人なんですね。
- ナール「はい、間違いありません。
- レナ(進み出て)「なぜ、私はエクスペルにいたんですか?
- ナール(…)
- レナ(更に進み出て)「私の本当の両親はどこにいるんですか? ナールさん、あなたは私の名前を知っていた。あなたなら知っていますよね!?
- ナール「レナさん、その疑問に対する答えは、恐らくあなた自身で見つけ出すべきです。
- レナ(?)「私が…自分で?
- ナール「これからの旅の過程で、あなたは自分自身が何者なのか見出す事ができるでしょう。
- レナ「私を見出す旅…。
- ナール「あなたはネーデ人でありながら、エクスペルで育った。その事で、普通のネーデ人を超える力が眠っているように思います。
- レナ「私に…?
- ナール(進み出て)「自らの力を恐れずに進んでください。それに…あなたには仲間がいます。決して一人ではないのですから…。
- レナ「…はい。
- ナール「…レナさん。間違いなく、あなたのご両親はあなたを愛していたと思いますよ。その、あなたの胸元に輝くクォドラティック・キーがその証拠です。すみません。今はこれしか言えませんが…。
- レナ「いいえ…、ありがとうございます。
待合ロビーにて
- ナール「すみません、お待たせしてしまったようで。
- クロード「いえ、そんな事はありません。
- ナール「では、私はこれで。
市長、立ち去る。
- レナ(進み出て)「ゴメンね、待たせちゃって。
- クロード「いや、大した事ないよ。レナ、あのさ…。
- レナ「なぁに?
- クロード「いや…。
- レナ「私は、だいじょうぶよ。
- クロード「レナ?
- レナ「進みましょう、答えに向かって。
- クロード「ああ!!
- レナ(寄って)「最初はノースシティね!
- クロード「セントラルシティを出て、北の方角にあるんだったな。
セントラルシティ・街中
トイレ
街外れ
- ????(!!)「あっ!見つかった。(走って行ってしまう)
- レナ(汗)「何なの。あの人…。
ウサギの人形
- レナ「巨大なバーニィ人形だわ。『
バーニィレースはファンシティで毎日開催! ぜひお越し下さい!
』だって。
ノースシティ
汗・走って壁にぶつかる。
- ????「いたたっっ!
- ????(またぶつかる)「ひえー!
- レナ(汗)「もしかして、ストーカーとか…。そんなことないわよねぇ…。
ホーム
受け附け
- レナ「すみません、私たちはナール市長からサイナードを入手できると聞いてやって来たのですが。
- 受付嬢「レナさんですか? すでに連絡は届いています。館長室へどうぞ。
館長室
- アーティス「はじめまして。私が館長のアーティスです。話は全て聞いていますよ。(研究員を向いて)彼があなた方のサイナード作成を担当します。
- レナ(!)「あの、作成って?
- アーティス(仲間に向かって)「サイナードというのは確かに生き物ですよ。ですが主人に従順にするために、最初に飼い主のデータを刻み込んでしまうのです。
- クロード(ぐちゃ)「何だかそれって、かわいそうじゃないかな。
- 研究員「まあ、われわれが飼育しているサイナードはすでに人工的に交配された種ですからね。目的自体間違ってはいないんですよ。
- レナ・クロード「…。
- アーティス「さあ、時間がありません。彼についてパーソナルデータを入力しに行って来てください。
- レナ「はい。分かりました。
- 研究員「こちらです。どうぞ。
飼育室
- 研究員「ではこれから、各個人のパーソナルデータを記録します。入力室にお呼びしますので、その間自由に見学していてください。
- レナ「はい。
研究員の不信
- 研究員「なあ、ネーデ人以外の紋章を刻むんだろう? うまく行くのか?
- 研究員「さあ。でもやるだけはやらないとマズイだろう。上からの命令だし。
- 研究員「はぁ。下っぱは辛いねぇ。
仲間達の会話
- レナ「あの人たちの言っていた事、よく分からなかったわ。
- クロード「データを刻んで言うことを聞かせるなんて、何だか納得いかないよ。
註; 上の二つはランダム、どちらか一方。
- レナ(!)「ねえクロード。私たちがエナジーネーデにいる事を、エクスペルの人に伝える方法ってないのかしら?
- クロード「えっ?
- レナ「だってエクスペルの人たちから見たら、私たちは突然消えた事になるんじゃないの?
- クロード(横を向いて)「エクスペルは…。
- レナ「どうしたの? クロード。
- クロード「いや…。
- 研究員「お待たせしました。では、こちらに来てください。
入力室
- 研究員「では…、クロードさんのデータから始めます。そちらの奥に進んで下さい。痛いことはしませんから。
- クロード(汗・頭を掻いて進む)
- 研究員「いいと言うまでじっとしていて下さい。すぐに終わりますよ。
入力開始。
- 研究員「はい、もう結構ですよ。
- クロード(!・辺りを見回して)「えっ、もういいんですか?
- 研究員「では、次は…。レナさんです。こちらにいらして下さい。
- レナ「は、はいっ。
- 研究員「では、始めます。楽にしていてくださいね。
入力開始。
- 研究員「はい、終わりました。(レナを向いて)あなたはネーデ人だから、安心してデータを入力できますよ。
- レナ「えっ…。
- 研究員(振り向いて)「では…。
突然大きな物音がする。
- レナ・クロード(!)
- クロード「なっ、なにが起こったんだ。
- 研究員(汗・部屋に入って)「大変です! パーソナルデータを入力したサイナードが凶暴化して…。
- クロード「何だって!
- 研究員「このままでは『ホーム』自体が破壊されてしまいます!
- レナ「クロード!
- クロード(レナを向いて)「よし、行こう!
飼育室、再び
戦闘終了。
- アーティス「まさか、こんな事態が起こるとは…。
- 研究員「まさかですって? ネーデ人以外のデータを入力する時点で、すでに予測されていた事じゃないですか!
- アーティス(振り返って)「き、君…。
レナ達、研究者たちを見る。
- 研究員(怒)「これで貴重なサイナードが一匹おじゃんになった! どうしてくれるんです?
- レナ「私たちは…。
- 研究員「謝って済む問題でもないんですよ! 館長、研究費のアップ、望めるんでしょうね?
- アーティス(汗)
研究員、出て行く。
- アーティス(仲間を向いて)「まいったね、まったく…。
- クロード「すみません…。
- アーティス「いや、君たちのせいじゃないよ。データを受け付けないサイナードが悪いんだから。
- レナ「でも、死ななくてもいい命を殺してしまったわ…。
- アーティス「ええ、これ以上あなたたちのデータをサイナードに入力する事ができないのは事実ですね。
- レナ「それじゃあ私たちは、どうやって移動手段を見出したらいいんですか?
- アーティス「まあ、方法がないわけでもないんですが…。
- クロード「どうするんですか?
- アーティス「ここでする話ではありませんね。一度館長室にもどりましょうか。
- ????(現れて)「ちぇっ。もうちょっと早かったら、『乱心!? サイナード』とかってスクープになったのに…。
- ????(飛び降りて)「いたたたぁ。(退散する)
館長室・新たな決意
- アーティス「あまり多くの人間に聞かれたくない方法なんでね。まあ、直接は関係しないんだが。
- レナ・クロード(?)
- クロード「言っている事が、良く分かりません。
- アーティス「君たちは知らなくていい。とにかく、そこのトランスポートに入りなさい。ロックは外しておく。(研究員に向かって)君。
- 研究員「はい。(トランスポートに向かう)
- レナ「突然、どういう事ですか?
- アーティス(後ろを向いて)「そこから先は転送先で説明を受けてくれ。おそらく市長は文句は言うまい。
- クロード「僕たちのする事は、マズイ事なんですか?
- アーティス「世界を救うのだろう? 多少の犠牲は仕方がない。
- レナ「それって、一体…。
- アーティス(振り返って)「行きなさい。サイナードを手に入れたいのならば。
- クロード「は、はい…。
2人、トランスポートに向かう。
- レナ「一つだけ、お伺いしてもいいですか?
- アーティス「何だね?
- レナ「一体、だれのデータのせいでサイナードは暴走したんですか?
- アーティス「無意味な問いだね。私が答える必要はない。(後ろを向く)
- レナ「分かりました。
ノエルの家
転送先
ノエルとの出会い
- レナ・ノエル(!)
- ????「あれぇ? どうして君たちは僕の家にいるんだい?
- レナ「あの、え~とぉ…。
- ????(?)
- レナ(汗)
三人、歩み寄る。
- ????「僕の方からはじめまして、も、変かな? 君たちは無断で人の家に入り込んだ人間だものね。
- クロード(進み出て)「あの、すみません。僕たちはアーティスさんに言われてここに来たんですけど。
- ????(?)「アーティスぅ?
- レナ(進み出て)「はい、私たちはサイナードを入手するようにナールさんから言われたんです。それでアーティスさんの所に行ったんです。けれど…。
- ????「なるほど。君たちがエナジーネーデの外からやって来たという人間か。
- クロード「知っているんですか?
- ????「うん。一部の関係者しか知らないけど、十賢者潜入と同程度で扱われていたからね。
- レナ(更に進み出て)「突然のお願いですみません。私たちはどうしてもサイナードを手に入れないといけないんです。
- ????(後ろを向いて)「それがここに来た理由かい?
- クロード「はい、ノースシティで僕たちのデータを入力したサイナードが、暴走してしまったんです。
- ????「多分そんな所だろう。そうでもなきゃ、僕の所に来る理由がないもの。
- レナ「あなたはもう、何をすべきなのか分かってるって言うんですか?
- ????(振り向いて)「何だ、アーティスはここがどこなのかも説明しないで転送したって言うのかい?
- クロード(?)「一体ここはどこなんですか?
- ????「ここは希少動物保護地域だよ。僕は管理者兼動物学者のノエル・チャンドラー。君たちが求めているのは野生のサイナードだね?
- レナ・クロード(!)
- レナ「野生の?
- ノエル「サイナードは元々野生種だった。それをネーデ人の都合いいように改良したのがノースシティにいたサイナードだよ。
- クロード(?)「野生種がいるんですか?
- ノエル「絶滅寸前なんだけどね。最後の一匹が最重要保護区域にいる。しかし君たちは野生のサイナードに会い、戦いを申し込む事になるんだ。
- レナ「どうしてですか?
- ノエル「それがサイナードの本来の習性だからだ。サイナードは自分より力と精神が勝ると認めた相手に対して初めて心を開き、命を懸けて主人を守る立場に立つ。
- クロード「じゃあ、僕たちは野生のサイナードと戦って勝てばいいんですね?
- ノエル「そんなに簡単な事じゃない。力だけでねじ伏せてもダメなんだよ。心も優れていなきゃならないんだ。君たちにはそれだけの自信があるのかい?
- レナ・クロード(…)
ノエル、玄関に向かう。
- クロード「あの…、ノエルさん?
- ノエル「サイナードのもとに案内しよう。
- レナ「でも、野生のサイナードは最後の一匹しかいないって!
- ノエル(頷いて)「だとしても滅びるのならば、それは彼らの運命だ。生きるって事は生き抜くために戦うって事じゃないのかな?
- レナ・クロード(!)
- ノエル(振り向いて)「さぁ、行こうか。