Magdalena … マグダラのマリア

Lena のルーツの一つ

女性名 Lena の原型の一つとして、 Magdalena/Magdalene がある、という説があります。
同名の愛称として、 Magda という言い方もあります。

マグダラのマリア (マグダレナ)について

概要

マグダレナは聖女の一人として、新約聖書に登場します。マグダラ (Magdala) はパレスチナ北部にある町で、彼女の生誕の地でもあります。
もともとは売春婦だった彼女は、イエスの洗礼を受けて改心し、その後使徒として神に仕えることになりました(Luke 8:2, Luke 7:36-50)。
イエスが十字架にて処刑された後ずっと墓の前に留まり、3日後、宣言通りの「復活」を目撃した証人でもあります。
パリの聖テレーズ (聖テレジア) 教会のステンドグラスに、聖マグダレナが描かれています。

「ベタニアのイエズス」より

妹マグダレナと姉マルタ、そして彼女らを改心させるイエスとの一聯のやり取りが、聖劇「ベタニアのイエズス」として描かれております。
過去の過ちに打ちひしがれるマグダレナに対し、イエスは「私は罪人も善人も同様に愛する」と述べますが、彼女はそれを拒否します。そこでイエスは「改心した罪人は、祈りと犠牲により、他の罪人の改心を手助け出来る。そのために祈りを捧げなさい」と説きます。
一方、祈りよりも働くことを重要視し、マグダレナの決意を過小評価する姉マルタに対しては、イエスは「働くことも大事だが、熱心な祈りを伴っていなければならない」と説きます。

Magdalena/Magdalene に関する余談

派生語

上記の事実から転じて、一般名詞として magdalene (甦生した売春婦), magdalen (甦生した売春婦／売春婦甦生施設／難民収容処) という単語が生まれました。

地名

マグダレナ川: コロンビア(南アメリカ北部の国)を北流して、カリブ海に注ぐ大河です。南アメリカ大陸北部では、最も大きな河の一つです。
マグダレナ湾: カリフォルニア南西岸に位置する湾です。それほど大きくは無いせいか、普通の地図帳には記載されていないことが多いようです。

リンク集

探せばいろいろとあるのですが、取り敢えず。

聖劇「ベタニアのイエズス」: 「聖テレーズと福者ピオ神父の紹介」のコンテンツ。妹マグダレナと姉マルタ、そして彼女らを改心させるイエスとの一聯のやり取りを戯曲化したものです。
マグダラのマリア～それはあなた～: 山水治夫様の手による、マグダレナを題材とした曲。「マグダラのマリア」という一冊の本からインスピレーションが浮かんだとのことです。現在CD化され、各書店などで販売中とのことです。